こんにちは、なおきです。
オーストラリア留学について調べると、
「治安が良い」
「人がフレンドリー」
「多文化社会で住みやすい」
といったポジティブな情報を多く目にすると思います。
実際、教育制度や英語環境という点では、オーストラリアは留学先として非常に整った国です。一方で、現地で生活してみて初めて気づく文化的なギャップや違和感があるのも事実だと感じました。
この記事では、約1年半オーストラリアに留学・生活した経験をもとに、 観光や短期滞在では見えにくい、日常生活レベルで感じたカルチャーショックを整理して紹介します。
また後半では、カルチャーショックに直面したときに、
どのように受け止め、気持ちをすり減らさずに過ごせばいいのかという視点から、
実体験をもとにした考え方や向き合い方もあわせて共有します。
この記事を読むことで、
オーストラリア留学で起こりやすいカルチャーショックとは何か
もし違和感を覚えたとき、どう対処すればいいのか
といった点が分かるようになるはずです。
著者の体験談|オーストラリア留学を考え直したきっかけ
私がオーストラリアに留学した当初は、英語圏で学べる環境や、日本と比べて開放的な雰囲気に魅力を感じていました。
しかし、大学1年次を終える頃から、
「この環境は、自分にとって長期的に心地よいだろうか?」
と考える場面が少しずつ増えていきました。
決定的な出来事があったというよりも、
日常生活の中で感じる小さな違和感が積み重なっていった、という感覚に近いです。
その違和感を確かめるため、一度環境を変え、フランス・パリで生活することを選びました。
オーストラリア留学で感じたカルチャーショック①
会話に含まれる皮肉と距離感
オーストラリアで生活していてまず戸惑ったのが、日常会話に含まれる皮肉(sarcasm)やからかいの多さでした。
スーパーや公共の場で、見ず知らずの人から配慮に欠けた言葉や揶揄するような発言を向けられることがあり、本人たちは軽いディスりのつもりであっても、留学生の立場では強く感じてしまう場面がありました。
英語圏、とくにオーストラリアでは、フラットさや親しみやすさの表現として、こうしたコミュニケーションが使われることも多いように感じます。
ただ、
相手との関係性
文化的な文脈
を共有していない状態では、距離が近すぎる言葉として受け取ってしまうこともあります。
これは善悪の問題ではなく、コミュニケーションスタイルの違いだと思います。
対処法|皮肉文化に消耗しないための考え方
ここで大切だと感じたのは、「言葉そのものを深刻に受け取りすぎないこと」でした。
オーストラリアでは、
強い言い回し
皮肉っぽい冗談
軽いディスり
が使われる場面がありますが、それが必ずしも冗談として受け取れるものとは限りません。
文脈や相手との関係性によっては、悪意や無配慮が含まれていると感じる場面もあります。
- 「これは文化的な表現かもしれない」と一歩引いて捉える
- 相手の言葉=自分の価値だと結びつけない
- 違和感を覚えたら、無理に同じノリに合わせない
また、無理に皮肉やジョークを返そうとせず、淡々と受け流したり、距離を取る選択をすることも、留学生活では十分に有効だと思います。
「慣れなければいけない」と自分を追い込むよりも、これは自分には少し合わない表現だな、と線を引くことのほうが、精神的には楽でした。
カルチャーショックは、克服するものというより、うまく距離を取りながら付き合っていくものだと感じています。
オーストラリア留学で感じたカルチャーショック②
多文化社会の中での「立ち位置」
オーストラリアは多文化社会として知られていますが、実際に生活する中で、
「多文化=誰もが等しく安心して過ごせる」というわけではないと感じる場面もありました。
アジア系の人は決して珍しい存在ではありません。
その一方で、強い言葉を投げかけられたり、差別的・雑な扱いを受けたりする場面に遭遇することもあります。
法律上は人種差別を禁止する仕組みが整っていますが、日常生活のレベルでは、留学生や移民が「外から来た存在」として線を引かれているように感じる瞬間があるのも現実です。
もちろん、親切で協力的なオーストラリア人も多く、すべての人がそうだと言いたいわけではありません。
ただ、「多文化社会」という言葉から想像していた理想像と、実際に暮らして感じる空気感とのあいだに、ギャップを覚える留学生がいるのも事実だと思います。
雑な扱いを「自分の価値」と結びつけないための対処法
この点で大切だと感じたのは、
「自分の価値や存在を、周囲の反応だけで測らないこと」でした。
多文化社会であるがゆえに、
・人種
・国籍
・見た目
によって、無意識のうちに人が「カテゴリー化」されてしまう場面は、残念ながら存在します。
とくに日本人の場合、海外では
中国人や韓国人などとまとめて「アジア系」と一括りにされることも少なくありません。
これは必ずしも悪意があるというよりも、アジア人に対する解像度が高くない人にとっては、細かな違いを判別できないという背景があるように感じました。
そうした場面では、自分個人の性格や背景とは関係なく、
「アジア人だからこうだろう」といった先入観で見られてしまうこともあります。
だからこそ有効だったのは、次のような考え方です。
- 自分は「国や人種の代表」ではなく、ただの一個人だと割り切る
- すべての反応や態度を、個人的な攻撃として受け取らない
- 安心できる人間関係や居場所を、意識的に選ぶ
特に、「この国でどう評価されるか」よりも、
「自分が安心していられる環境に身を置けているか」を基準にするようになってから、気持ちはかなり楽になりました。
留学中は「郷に入っては郷に従え」と言われがちですが、
すべてを受け入れる必要はありません。
違和感を覚える感覚は、自分の感性がきちんと働いているサインでもあります。
多文化社会の中で無理に自分を小さくするよりも、
自分が心地よくいられる距離感や関係性を選ぶことが、長期的に留学生活を続けるうえで大切だと感じました。
オーストラリア留学で感じたカルチャーショック③
文化や食に対する関心の方向性
生活を続ける中で、
文化や食に対する関心の向き方にも、フランスとは違いを感じました。
フランスでは、異なる文化に対して「知ろうとする」「体験しようとする」姿勢が日常の中に自然とありました。
一方でオーストラリアでは、多様性を掲げつつも、実生活ではそこまで深く共有されていないと感じる場面もありました。
また、近年のビザ制度の変更や申請費用の上昇などを見ていても、国としてのスタンスが少しずつ変化しているように感じます。
こうした点も含め、留学生として生活する際には、「住みやすさ」と「文化的な相性」は別物として考える必要があると思います。
【対処法】違和感を「我慢すべきもの」と決めつけない
この点で大切だと感じたのは、「その国に文化的な刺激を過度に期待しすぎないこと」でした。
オーストラリアは、
・生活インフラ
・教育制度
・英語環境
という意味では、とても整った国です。
そもそもオーストラリアは、イギリスと同様に、グルメや食文化そのものが強く前面に出る国ではないとも言われています。
日常生活の中で自然と食文化に触れられるフランスなどと比べると、この点はあらかじめ理解しておいたほうが、ギャップは小さくなるかもしれません。
そのため、現地で過ごす中で、「文化や食は向こうから与えられるものではなく、自分から探しに行くもの」と捉え直したことは、気持ちを切り替えるうえで役に立ちました。
その上で、対処として意識してよかったのは、次の点です。
- 文化的な刺激は、国ではなく「コミュニティ」で探す
- 無理に現地文化に溶け込もうとしすぎない
- 自分が大切にしたい価値観(食・会話・文化)を手放さない
留学中は、「この国に合わなければいけない」と考えがちですが、実際には、自分に合う関わり方を選ぶことのほうが重要だと感じました。
文化的な相性に違和感を覚えることは、決して贅沢でも、甘えでもありません。
むしろ、その違和感に早めに気づき、どう距離を取るか・どこで満たすかを考えることが、長期的に留学生活を続けるうえでの大きな助けになると思います。
フランスでの生活を経て、あらためて分かったこと
フランス・パリでの生活は、行政手続きの煩雑さや不便さも多く、決して「楽な環境」ではありませんでした。
それでも、人との距離感や会話のあり方、文化に対する姿勢に、私は不思議と居心地のよさを感じていました。
街の中で感じる空気感や、人との関わり方が、自分の感性と無理なく噛み合っていたのだと思います。
何かを強く主張しなくても、過剰に気を張らなくてもいられる感覚は、生活するうえで想像以上に大きな要素でした。
結果的に学校選びの問題からフランスを離れる決断をしましたが、この経験を通して強く感じたのは、「どの国が優れているか」ではなく、「自分がどんな環境で自然体でいられるか」が何より大切だということです。
同じ海外生活でも、国が違えば、価値観も空気感もまったく異なります。
オーストラリアとフランス、どちらが良い・悪いという話ではなく、自分にとってどの環境がストレスなく続けられるかという視点が、留学生活では想像以上に重要だと感じました。
こうした比較を通して初めて、自分が何に疲れやすく、何に安心感を覚えるのか、そしてどんな場所であれば長く生活できそうかが、以前よりもはっきりと見えるようになりました。
この気づきが、最終的に「オーストラリア留学をどう捉えるか」という結論につながっていきます。
おわりに|オーストラリア留学を検討する人へ
オーストラリア留学は、英語環境や教育制度、治安の面などを考えると、非常に優れた選択肢のひとつです。
実際、多くの留学生にとっては、安心して学べる国だと思います。
ただ一方で、
会話の距離感やコミュニケーションのスタイル
「多文化社会」という言葉と実生活とのギャップ
日常の中で感じる空気感や居心地
こうした部分は、留学エージェントのブログやネット上の情報だけでは、なかなか見えてきません。
もしこれから留学を検討しているなら、”周りの評判がいいから” だけでなく、自分の性格や価値観に合う環境かどうかという視点も、ぜひ大切にしてほしいと思います。
留学は、語学力や学歴を得るための手段であると同時に、自分自身を深く知る時間でもあります。
この体験談が、オーストラリア留学を考えるうえで、「自分にとっての最適な選択」を考えるきっかけのひとつになれば嬉しいです。





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